2.5 診療行為
 2.5.4 診療区分別の入力方法 − (6)処置料

 (1)診療種別区分

内容
診療種別区分
処置
.400
処置薬剤
.401
処置材料
.402
処置加算料
.403

処置料では4つの診療種別区分があります。
通常は処置の”.400”を入力しますが、手技料とは別に処置薬剤のみや処置材料のみ、あるいは処置加算料(加算マスタ)を単独で算定する場合に、表のような診療種別区分を入力します。  

 (2)入力形式

診療種別区分]
[処置手技コード]△[時間又は回数]
[処置加算コード]

[薬剤コード]△[数量]

[薬剤コード]△[数量]
[材料コード]△[数量]

[材料コード]△[数量]*[回数]
となります。

時間又は回数が1の場合は省略できます。
数量が1の場合は省略ができます。
回数が1の場合は省略ができます。

診療種別区分は省略することもできます。但し、剤終了の判別は
回数の入力によるか、診療種別区分の入力により判定しますので
場合によっては省略できないこともあります。  

 (3)自動算定

自動算定を行うのは次の項目です。

(注意)これらの自動算定を行う診療行為を検索して手入力は行わないでください。

<時間外等加算の自動算定について>
診察料に時間外加算区分で時間外加算が算定されているとき、1つの処置点数または、処置点数に加算点数を加えて150点以上となり、時間外加算が算定出来るとき自動発生します。また環境設定の時間外区分が設定されているときも自動発生します。
  • 腰部固定帯加算は対象外とします。
  • 入力時に診察料が無い場合、環境設定にて時間外区分を設定されていれば、処置の入力時に時間外区分を表示します。150点以上になり算定出来るようになると時間外加算を自動算定します。
  • 時間外加算の判定は手技毎に行います。
  • 健保の場合
  • 同一剤の中に複数の手技料と時間外加算がある場合はエラーメッセージを表示します。手技の剤を分離してください。
  • 労災・自賠の場合
    健保と計算方法が違い、同一剤の中に複数の手技を入力し時間外加算を算定する場合があるので、複数の手技料エラーメッセージは表示しません。

    労災の時間外加算例1

    また、処置の時間外加算の判定は剤ごとに行っていますので、複数の剤を合計して時間外加算の条件を満たす場合は、自動発生しません。この場合は手入力をしてください。
    労災の時間外加算例2
    時間外加算の手入力が必要な例

     (4)入力例

    <例1>

    創傷処置をした場合

    <例2>

    湿布処置をした場合
    ヘルペックスS 40g

    <例3>

    熱傷処置をした場合
    テラジアパスタ5% 20g

    ↓又は次のような入力もあります。

    (注意)点数マスター(レセプト電算処理システム)には加算コードと合成コードの両方があります。

    <例4>

    酸素吸入をした場合
    酸素 1,000リットル(購入単価○.□円/リットル、酸素補正率1.3倍)
    窒素 300リットル

    ↓酸素吸入の手技コードを入力し、酸素の材料コードと使用量”1,000”リットルを入力します。

        ↓酸素補正率のコードが自動発生します。

        ↓次に窒素の材料コードと使用量”300”リットルを入力します。

    <例5>

    高気圧酸素治療をした場合
    酸素 12,000リットル(購入単価○.□円/リットル、酸素補正率1.3倍、気圧数3気圧)

    高気圧酸素治療の手技コードを入力し、酸素の材料コードと使用量”12,000”リットルを入力します。

        ↓酸素補正率のコードが自動発生します。

        ↓高気圧酸素加算の加算コードと気圧数を数量として”3”を入力します。

    <例6>

    人工呼吸をした場合
    2時間(120分)

    人工呼吸の手技コードを入力し、かかった時間”120”(分を単位とします)を時間として入力します。

        ↓時間の値よりきざみ値に対する加算点数を計算し人工呼吸の点数を算定します。

        ↓又は次のような入力もあります。

         (注意)点数マスター(レセプト電算処理システム)には時間加算を含めた手技料コードがあります。

    <例7>

    人工腎臓1を行った場合
    午後5時以降開始
    ホローファイバー型及び積層型(キール型)(1.5m2未満)

    なお、外来管理加算の扱いについては、システム管理マスタ「1007 自動算定情報・チェック機能制御情報」にて“1 チェックあり”を設定していると想定しています。この場合、「登録」(F12キー)を押下したときに確認メッセージを表示します。

    「OK」ボタンを押下することにより「請求確認画面」へ遷移しますので、
    登録をして終了させて下さい。

    <例8>

    鎖骨骨折でギプスを行った場合

    <例9>

    鎖骨骨折でプラスチックギプスを行った場合

    プラスチックギプスの加算は、所定点数と加算点数が合算された点数で算定します。
    当該診療料の診療行為コードを入力します。


    <例10>

    腰部固定帯加算を単独で算定する場合
    診療種別区分「.400」を宣言後に、該当の診療行為コードを入力します。






    <介達牽引の逓減について>

    介達牽引については5回目以降の逓減を自動算定します。
    また脳血管疾患急性発症日を登録から180日以内の場合は7回目から自動逓減をします。


    <急性発症した脳血管疾患の登録>

    急性発症した脳血管疾患等の患者のレセプトに発症日・病名を記載する

    急性発症した脳血管疾患等の患者の場合、発症日の入力を行って算定に関する起算日とします。また同一剤にフリーコメントとして病名を入力すれば、レセプトに記載することができます。

    099800101  脳血管疾患急性発症日
    810000001  脳梗塞

    急性発症した脳血管疾患等の疾患が180日以内に治癒した場合、または脳血管疾患急性発症を解除したい場合には次のコードを入力します。

    099800102  脳血管疾患急性発症終了日

    <レセプトへの発症日の自動記載について>

    当該診療年月が直近の脳血管疾患発症日(コード入力をした日付)から起算して180日以内である場合、または脳血管疾患急性発症終了日が入力されている月までのレセプト摘要欄に、 「*発症 ○○月○○日」と発症日の自動記載を行います。



    <脳血管疾患急性発症日の入力例>

    当日急性発症となり受診した場合

    2.5.4-11-3.png(35351 byte)


    発症日が過去の受診日である場合

    発症日に該当する受診日を「訂正」で呼び出し入力を行います。

    2.5.4-11-5.png(33136 byte)


    過去に他の保険医療機関で発症していた場合

    発症日に受診履歴が無く、「訂正」で“脳血管疾患急性発症日”のコード入力が行えない場合には、該当の患者を呼び出して「算定履歴」(Shift+F10キー) 画面へ遷移します。発症日となる診療年月に変更後は、診療コード欄に当該コードを入力して初回算定日の入力と、算定日欄にフラグを立てたのちに「追加」 (F2キー)を押下します。その後、「登録」(F12キー)を押すと起算日が登録されます。

    2-5-4-11-11.jpg(62737 byte)

    「追加」(F2キー)を押下すると画面上部の一覧に複写して表示します。

    2-5-4-11-12.jpg(60394 byte)

    「登録」(F12キー)で起算日が登録され、画面は診療行為入力画面へ戻ります。

    算定履歴から登録した場合はレセプトに病名が記載できません。




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