3.2 データチェック

「データチェック」では、指定した診療年月に診療行為が入力されている患者に対して、確認項目の中から指定した各項目のデータチェックを行います。結果、不具合のあるデータがあればリストに"患者番号"・"患者氏名"・"年齢"・"データチェック内容"を出力します。この処理は、レセプト一括処理の前、後のどちらで行っても構いません。

診療年月の入力と、入外区分、確認項目をコンボボックスより指定します。

なお、データチェック確認項目には各ユーザーによりチェックの対象とする内容の登録が可能なものがあります。
“8.薬剤と病名”、“9.診療行為と病名”、“10.併用禁忌の薬剤”、“11.併用算定の診療行為”、”15.投与禁忌薬剤と病名”が該当し、
4.4.3チェックマスタにて設定登録が行えます。


他、システム管理「1100 データチェック機能情報」 、「 1101 データチェック機能情報2」で一部のチェックの振る舞いを設定することができます。




「確定」(F12キー)を押すと確認メッセージを表示しますので、「F11:印刷しない」ボタンか「F12:印刷する」ボタンを押してデータチェック処理を開始します。
「F12:印刷する」ボタンを押した場合、チェック処理後自動的にチェックリストが印刷されます。
「F11:印刷しない」ボタンを押した場合、チェック処理後チェックリストは印刷されません。この場合、再印刷画面よりチェックリストの印刷を行います。


↓ 「F12:印刷する」ボタンを押した場合



なお、作成印刷処理中に正常に印刷処理まで終わらなかった場合で、再度処理を行うためには「処理削除」(F11キー)にて、前回の処理内容を削除する必要があります。
操作方法は、3.5 総括表・公費請求書の(2)情報削除の処理と同様です。

印刷順に“保険、患者番号順”か“保険、カナ氏名順”が指定された場合、保険((社保、国保、労災、自賠責、自費)毎に改ページを行ないます。
また、再印刷画面より保険毎の再印刷が可能です。

システム管理[1101 データチェック機能情報2]で患者別チェックリストを作成するように設定した場合、データチェック処理後に再印刷画面より同リストの印刷ができます。
データチェック処理と同時にチェックリストの印刷を行なう場合は一覧表のみが印刷されます。


(項目の説明)


■診療年月
レセプトチェックを行う該当診療年月の入力をします。
■入外区分
入院、外来のどちらかを選択します。
■保険
チェックを行なう保険を選択します。
■印刷順
データチェックリストの印刷順を指定します。
初期値はシステム管理「1101 データチェック機能情報2」で指定された内容ですが、 システム管理の登録が無い場合は患者番号順が選択されます。
■確認項目
チェックを行う項目を指定します。
   各チェックの区分については「1 確認 印刷」と「2 確認 全印刷」より、選択をします。
   「1 確認 印刷」・・・・・ひとつの確認項目に対して、一人の患者に複数のエラー入力があった場合、
              最初のエラー内容が見つかった時点でその患者のチェックを終了し、次の患者のチェックに移ります。
              例えば"薬剤と病名"のチェックで患者Aに複数のエラー入力があった場合に、最初のエラー内容が
              見つかった時点で次の患者Bの薬剤病名チェックを行う場合に選択します。
              リストに出力された該当患者の入力内容を全て目検する場合に有効です。
   「2 確認 全印刷」・・・ひとつの確認項目に対して、一人の患者に複数のエラー入力があった場合に、エラー内容を全てリストに印刷します。
              リストの内容からレセプトを確認・修正をする場合に使用しますが、全データを対象にチェックを行うため、処理時間は長くなります。

ファンクションキーの説明

「戻る」(F1キー)・・・・・・遷移元の画面へ戻ります。
「クリア」(F2キー)・・・・・・指定内容をクリアします。
「確認印刷」(F3キー)・・・・確認項目の14項目全てに「1 確認 印刷」をセットします。
「確認全印刷」(F4キー)・・確認項目の14項目全てに「2 確認 全印刷」をセットします。
「再印刷」(F5キー)・・・・・・以前に行った処理の一覧の中から指定して再印刷ができます。
                3.5 総括表・公費請求書>(4) 再印刷処理の開始を参照してください。
「情報削除」(F11キー)・・・エラーが発生し、処理が正常に終了しなかった場合に処理内容の情報削除ができます。
「確定」(F12キー)・・・・・・作成対象患者のレセプト処理を開始します。
「処理結果」(Shift+F12キー)・・処理の経過および結果を確認できます。

以下に注意事項と各確認項目のチェック内容を説明します。

<注意事項>

確認項目“院外処方の処理”で院外処方の薬剤をチェック対象に含めるか否かを設定できます。
ただし、「10 薬剤と併用禁忌」、「15 投与禁忌薬剤と病名」のチェックについては例外的に必ず対象とします。
データチェックでは自費診療分および包括の保険組合せで入力された診療行為はチェックの対象外とします。
ただし、「10 薬剤と併用禁忌」、「15 投与禁忌薬剤と病名」のチェックについては例外的に対象とします。

患者の病名に関わるチェックはシステム管理「1101 データチェック機能情報2」で診療科別に行なうか否かを選択可能です。
初期値はシステム管理「1101 データチェック機能情報2」で指定された内容ですが、システム管理の登録が無い場合は診療科別に病名のチェックを行ないます。

他、各チェック項目ごとの注意事項については以下を参照してください。

<各確認項目のチェック内容>
確認項目 チェック内容 メッセージ 注意事項
保険者番号 保険者番号が入力されていること 保険者番号が未入力です ・労災・自賠責・自費保険はチェックを行いません。
被保険者記号・番号 記号、番号のいずれかが入力されていること 保険情報の記号・番号が未入力です ・労災・自賠責・自費保険はチェックを行いません。
記号、番号のいずれかが入力されており、かつ番号が入力されていること 保険情報の番号が未入力です
記号が全て全角文字で入力されていること 保険情報の記号に全角文字以外が入力されています
番号が全て全角文字で入力されていること 保険情報の番号に全角文字以外が入力されています
記号に外字が入力されていないこと 保険情報の記号に外字が入力されています;
番号に外字が入力されていないこと 保険情報の番号に外字が入力されています
レセ電データの記号・番号の文字数の和が19文字を超えていないこと レセ電算データの場合、保険情報の記号・番号の文字数の和が19文字を超えています
レセ電データの記号に空白が含まれていないこと レセ電算データの場合、保険情報の記号に空白が入力されています
公費負担者番号・受給者番号 負担者番号が入力されていること; 公費情報の負担者番号が未入力です ・長期についてはチェックの対象外です。
・生活保護は受給者番号の未入力チェックの対象外とします。
・システム管理「1100 データチェック機能情報」で負担者番号・受給者番号の未入力チェックを行なわない公費を登録できます。
受給者番号が入力されていること 公費情報の受給者番号が未入力です
負担者番号に全角文字と半角文字が混在していないこと 公費情報の負担者番号に全角文字と半角文字が混在しています
負担者番号に全角文字と半角文字が混在していないこと 公費情報の受給者番号に全角文字と半角文字が混在しています
負担者番号に外字が入力されていないこと 公費情報の負担者番号に外字が入力されています
受給者番号に外字が入力されていないこと 公費情報の受給者番号に外字が入力されています
保険適応年齢 15歳未満の患者が本人で登録されていないこと 15歳未満ですが本人で登録されています ・このメッセージが出た患者についてはレセプト記載が誤って印字される可能性があります。
老人保健の適応年齢が正しいこと 老人保健の適応年齢誤りです  
老人保健の対象となる患者に老人保健が登録されていること 老人保健が未設定です ・このメッセージが出た患者については、負担割合が誤っている可能性があります
患者病名 病名の登録があること 病名が未登録です ・システム管理「1101 データチェック機能情報2」で診療科別にチェックを行なうか否かを設定できます。
診療年月に有効な病名が存在すること(入院処理時) 診療年月に有効な入院病名が存在しません
診療年月に有効な病名が存在すること(外来処理時) 診療年月に有効な外来病名が存在しません
患者病名情報テーブルの病名が未設定でないこと 患者病名情報テーブルの病名が未設定です
病名が全て全角文字で登録されていること 病名に全角文字以外が入力されています
患者病名情報テーブルの病名文字数が未設定でないこと 患者病名情報テーブルの病名文字数が未設定です
患者病名情報テーブルの病名コードが未設定でないこと 病名に対応する病名コードが入力されていません
転帰区分、転帰日が共に入力されていること 転帰区分(転帰日)が設定されている場合、転帰日(転帰区分)も設定されていなければなりません
カルテ病名が全て全角で入力されていること カルテ病名に全角文字以外が入力されています
レセ電データの未コード化傷病名(主病名でない)の病名文字数が20文字を超えないこと レセ電算データの場合、病名文字数が20文字を超えています
レセ電データの未コード化傷病名(主病名)の病名文字数が17文字を超えないこと((主)が追加されるため) レセ電算データの場合、病名文字数が17文字を超えています
診療開始日 初診算定日から開始になる病名が存在すること 初診算定日から開始になる病名が存在しません ・システム管理[1101 データチェック機能情報2]で診療科別にチェックを行なうか否かを設定できます。
初診算定日以前より継続中の病名が存在しないこと 初診算定日から開始になる病名が存在しません
次の条件にすべて該当する場合はメッセージを編集する
1.再診料の算定日より診療開始となる病名が存在する
2.再診料の算定日に継続中の病名が存在しない
3.初診算定日から再診料の算定日の間に治癒あるいは中 止後1月を経過した病名が存在する(移行データの考慮)
初診料が算定可能か確認してください
疑い病名 疑い病名が長期にわたって継続していないこと 疑い病名が長期間継続しています ・システム管理「1101 データチェック機能情報2」で診療科別にチェックを行なうか否かを設定できます。
・システム管理「1101 データチェック機能情報2」で期間を1ヶ月、2ヶ月のいずれかから指定可能です。
薬剤と病名 適応病名の登録があること 薬剤の適応病名未入力です ・チェックマスタの登録が必要です。
・システム管理「1101 データチェック機能情報2」で診療科別にチェックを行なうか否かを設定できます。
・初期設定ではチェックマスタと患者病名でコード化された病名どおしの適応病名判定を*傷病名称*では行いません。 これを行いたい場合は「1101 データチェック機能情報2」の設定が必要です。いずれかが未コード化傷病名の場合 は傷病名称で適応病名の判定を行ないます。
適応病名が診療年月に有効であること 適応病名が有効な期間で登録されていません
適応病名の入外区分が外来として登録されていること(外来処理時) 適応病名が入院の病名として入力されています
適応病名の入外区分が入院として登録されていること(入院処理時) 適応病名が外来の病名として入力されています
診療行為と病名 適応病名の登録があること 薬剤の適応病名未入力です ・チェックマスタの登録が必要です。
・システム管理「1101 データチェック機能情報2」で診療科別にチェックを行なうか否かを設定できます。
・初期設定ではチェックマスタと患者病名でコード化された病名どおしの適応病名判定を*傷病名称*では行いません。 これを行いたい場合は「1101 データチェック機能情報2」の設定が必要です。いずれかが未コード化傷病名の場合 は傷病名称で適応病名の判定を行ないます。
適応病名が診療年月に有効であること 適応病名が有効な期間で登録されていません
適応病名の入外区分が外来として登録されていること(外来処理時) 適応病名が入院の病名として入力されています
適応病名の入外区分が入院として登録されていること(入院処理時) 適応病名が外来の病名として入力されています
薬剤と併用禁忌 併用禁忌の薬剤が登録されていないこと 併用禁忌の薬剤が入力されています ・相互作用テーブルとチェックマスタの禁忌薬剤情報を元にチェックを行います。
・相互作用テーブルは変更できません。
・チェックマスタについては登録が必要です。
診療行為の併用算定 併用算定不可の診療行為が入力されていないこと 診療行為が併用算定の誤りです ・チェックマスタの登録は不要です。ユーザーで変更、新規追加することも可能ですが、 マスタ更新時に置き換わる可能性があります。
実日数 診療行為の算定回数が実日数を超えていないこと 実日数を越えた回数を算定しています ・点数マスタの実日数が1、日数・回数が0で登録されている診療行為をチェック対象とします。
・回数のカウントは日単位で行い、算定日数を比較してチェックします。
入院期間と入院診療行為の日付の関係が正しいこと 入院していない日に入院診療があります
外泊日に入院調剤料を算定していないこと 外泊のときに入院調剤料が発生しています
患者氏名 漢字氏名が全て全角文字で入力されていること 漢字氏名に全角文字以外が入力されています  
カナ氏名が全て全角文字で入力されていること カナ氏名に全角文字以外が入力されています  
漢字氏名が入力されていること 漢字氏名が未入力です  
カナ氏名が入力されていること カナ氏名が未入力です  
漢字氏名に外字が入力されていないこと 漢字氏名に外字が入力されています  
カナ氏名に外字が入力されていないこと カナ氏名に外字が入力されています  
保険組合せ有効期間 診療行為で入力された保険組合せが存在すること 保険組合せが存在しません  
有効期間範囲外の保険組合せで診療行為が入力されていないこと 保険の適用が切れている期間があります  
地方公費単独の保険組合せで診療行為が入力されていないこと 地方公費のみの保険組合せです  
投与禁忌薬剤と病名 投与禁忌薬剤の入力がないこと 投与禁忌薬剤が入力されています ・チェックマスタの登録が必要です。
・全科を対象にチェックを行ないます。
・初期設定ではチェックマスタと患者病名でコード化された病名どおしの適応病名判定を*傷病名称*では行いません。 これを行いたい場合は「1101 データチェック機能情報2」の設定が必要です。いずれかが未コード化傷病名の場合 は傷病名称で適応病名の判定を行ないます。
その他(毎回チェックを行なう項目) 患者情報が参照可能であること 患者情報が参照できません  
システム管理[5000 医療機関情報−入院基本]で設定した減算を診療行為で入力されていないこと システム管理と診療行為より入力された減算のコードが重複しています  
入院基本料と同一保険組合せで入院料加算が登録されていること 入院基本料と異なる保険組合せで入院料加算が登録されています  
内分泌負荷試験の算定点数が正しいこと
(上限チェック) /td>
内分泌負荷試験の算定点数に誤りがあります(上限オーバー)  
内分泌負荷試験の算定点数が正しいこと
(逓減チェック)
内分泌負荷試験の算定点数に誤りがあります(過誤の逓減)  


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